不動産会社が露骨に思惑を表した不動産の査定価格におどろきの価格差
今回は、私が実際に弁護士から相談されたケースをご紹介します。離婚のために不動産を売却して資産を分割することになりました。裁判所に提出された同じ不動産を査定したお互いの不動産会社の価格に大きな開きがあり、弁護士が実態をつかめず困り、私に両社の査定価格の再査定を依頼されたケースをご紹介します。
同じ不動産の査定価格におどろきの価格の開き?
当社に不動産の査定を依頼する方の中には、弁護士法人もいます。先日の査定依頼では、離婚の財産分与のため自宅を双方が依頼した不動産会社の査定金額に価格の差が、数千万円と大きなひらきがありました。弁護士が困惑してしまい実際の相場価格に近い査定金額がどちらかを判断するために弁護士から私に各不動産会社が提出した査定価格の再査定を依頼されました。
今回のケースでは、夫婦双方の弁護士に提出された不動産の査定価格には、お互いのおもわくからかけ離れた金額が提示されているため、ご夫婦の財産をわける協議が最終的に合意できるのか弁護士も考え込んでしまいました。夫婦で財産の分割協議に合意できる余地がのこされているのかを判断するため、弁護士が利害関係のない私に不動産の査定を依頼したわけです。裁判所に提出される不動産の査定価格でさえも、お互いの思惑からみなさんの想像をこえるほどの不動産評価におおきな差がおきることがあります。
※実際に弁護士から私に送られてきた相談メールです。
不動産会社の査定価格にはおもわくが加算されるケース
あなたが家を売ることを決めたとき、不動産の一括査定サイトから不動産会社に査定の依頼をすると、査定の依頼をされ不動産会社は、競って物件の売却依頼を受けるために、周辺で売買された事例の相場価格を補正して、高い査定価格を出す傾向があります。私は、不動産の売却一括査定を否定しているのではありません。
特に高い査定価格が提示されたときには、おもってしまいがちなのが、建築費の高い家だから価値をわかってくれた不動産会社とか、営業力がある不動産会社、販売に強いエリアだから自信がある会社などと、考えがちですが、そこは不動産業者のおもわくが隠れてないか冷静に判断してください。
周辺相場と比較した価格を基に説明して、査定価格の根拠を明確に提示する不動産会社は信頼できる会社と判断材料のひとつになります。不動産の査定価格が高い会社だけを不動産の売却依頼先に決めるのではなく、会社の体質を見分けるための資料として、査定書をみることもおすすめします。
では、今日もまじめに、真剣に、丁寧に、お仕事頑張ってまいります!
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※こちらの記事では、私の不動産業者としての知見や経験をご紹介しています。不動産売買は、自己判断と自己責任でおこないください。