売りたくても売れない土地。そんな土地あるの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際土地を持っている方にとっては、深刻な問題です。
なぜなら、土地は持っているだけでも税金がかかるからです。税金以外にも維持費、管理費、それらに費やす労力を考えると、売れなくてもいいかと簡単には考えにくいものです。
そしてつい先日、地方の土地の査定依頼がありました。場所は、栃木県日光市や茨城県鉾田市(太陽村)。ここはいわゆる別荘地ではなく、昔の分譲地です。
土地の前面道路が約6m、土地の面積は約280㎡くらい。280㎡っていってもピンとこないですよね…
畳で言うと”169帖…”余計ピンとこないですよね…うーん25mプールで4コース分とちょっとくらい…(*_*)1コース幅2.5mくらいらしいのでね…説明下手で申し訳ない…
国土交通省が取りまとめた資料から、住宅の坪数として一般的なのは、35~40坪(115㎡~132㎡)とされていたので、そこから考えると、一戸建てゆうに2軒分ということになりますでしょうか…
都内以外で、近県の土地売買や、近県の別荘を取り扱うことはままありますが、今回は地方。
そして別荘地ではなく、郊外の住宅地。まず初めに取り掛かったのは、対象地周辺での、土地の売買状況や、最近の成約事例の調査。調査の結果は以下。
ポイント
●同じ分譲地内で売りに出されている土地は約30件。
●最近成約した事例がないこと。
●最終成約事例は平成17年。(約15年前…)
残念なことに、日光市と鉾田市の土地は、両方とも同様な状況であることがわかりました。
この調査結果が意味すること…
ポイント
住宅需要がすくない地域にある土地。これらは、売りにだされるたびに残り、売り物件数が少しづつ増加。その結果、現在同エリアにおいて、数十件も同じような土地が売りに出されている状況である。
ということです。おそらく、この分譲地を買った人の多くは、当時高騰していた土地へ投資するため、比較的購入しやすい価格だった、地方の土地を選び、投資目的で買ったのでしょう。
地方にはきっと、同様の土地が多くあるのでしょう。
厳しい調査結果となり、しばし思索…ですが、この現状を査定のご依頼をいただいたお客様に、正確にお伝えしなければなりません。
問題はなぜここの土地は売れないのか。どうして長いこと売れていないのか。そこです。それを知るために、地元の不動産業者にヒアリングをします。
すると地元の不動産業者さんは


とおしえてくれました。
なるほど…
ですが、この話をそのまま伝えるだけでは、査定依頼いただいたお客様にとってはなんの解決にもならないことは明らかです。お客様のために、たとえご納得いただける査定価格を出せなくても、その土地に対する解決策を見つけて差し上げること。常に、お客様にしてさしあげられる最大限の事をする。それが私の仕事のやり方であり、ポリシーです。
そこで今回2つのご提案をお客様にさせていただきました。
ご提案
➀空き家バンクへ登録する。
②家いちばに登録する。
➀は市町村が地域活性化のために運営する”空き家バンク”というサイトに登録する方法です。空き家バンクは移住者を目的ターゲットにつくられたサイトで、空き家を中心に紹介しています。
②は、民間サイトに登録する方法です。地方の土地を売るために、幅広い利用目的で購入者を探せそうなサイトです。不動産の所有者が、売りたい土地を直接ネットに掲載し、個人の購入希望者へ直接紹介するサイトです。
これならテレワーク兼キャンプ用など特殊な需要が見込める可能性があります。
もし、同様の土地をお持ちの方や、突然の相続で地方の土地を取得されお困りの方は、試しにサイトへ登録してみるのも良いかと思います。サイト名は、「家いちば」です。
今回は、残念ながら、私の会社で直接お客様の問題を解決することはできませんで。ですがお客様の問題が解決できる可能性をみつけることができたのは、非常に良かったと思っています。
今後も一つ一つのご依頼、ひとりひとりのお客様を大切に、真摯にお仕事を続けていきたいと思っています。